子宮体がんの治療法 化学療法とホルモン療法

子宮体がんの治療法 化学療法とホルモン療法

子宮体がんに使われる化学療法について説明したいと思います。化学療法は子宮体がんに使われる一つの方法ですが、多くの場合、抗がん剤療法とホルモン療法があります。

 

ここで化学療法を説明する前に、子宮体がんになったと分かったら化学療法だけでは完治しないことを覚えておいてください。
つまり、化学療法というのは、手術前と手術後など補助的な作用しかないのです。

 

再発の危険性が高い、また全身への転移の可能性が高い時に用いられることが多いようです。

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子宮体がんへの抗がん剤

まず抗がん剤ですが、これは子宮体がんに限らず一般的ながんの治療で行われる治療法になります。
子宮体がんに効く抗がん剤には、アドリアマイシン、シスプラチン、カルボプラチン、タキソールなどがあり、これらの薬には良好な成績が報告されています。

 

がんの部位や、大きさなどによって抗がん剤の種類を決めて、回数や量の薬を投与します。
抗がん剤は副作用が起きることが多いので、他の内臓に影響が出る場合もあります。

 

 

子宮体がんへのホルモン療法

子宮体がんの治療法 化学療法とホルモン療法

ホルモン療法ですが、子宮体がんの原因で一番多い女性ホルモンのバランスが崩れることに直接働きかけます。

 

黄体ホルモン療法と呼ばれ、エストロゲンの働きを変化させて子宮内膜の増殖を抑えてしまおうというわけです。
そもそも子宮体がんが発生する背景には、エストロゲンに対抗するプロゲステロンの不足と関係しています。

 

したがって、プロゲステロンと同じ作用を持つ合成ホルモン剤を長期間投与して治療するのです。

 

それが上手く治療できれば、子宮を残存できるので将来、赤ちゃんが欲しい女性にとっては嬉しい治療法かもしれませんね。

 

ただしホルモン療法は、一般的に早期発見でないと効果は期待できません。
つまり、子宮体がんがまだ子宮内膜にだけ留まり、ステージTa期(子宮筋層への浸潤がない)の場合にはホルモン療法が適しているのです。
他に、40歳以下の女性やホルモン剤が効きやすい女性に対し、ホルモン療法を受けられます。

 

もし他のがんと同様に転移などが見つかった場合は、ホルモン療法だけでは難しく手術でしか治療方法がない場合もあります。

 

その他、患者さんによっては、抗がん剤とホルモン療法を併用する場合もあります。
2つを併用することによって効果が出る場合もあります。

 

一般的に化学療法で効果があるのは、がんが初期段階であることです。
化学療法は良い結果をもたらすことはありませんが、体にとっては毒性もあるので急激に体調が悪くなる場合もあります。

 

がんに限らず、病気は早い段階で治療することが大切ですので定期的な検診を受けることが大切ですね。

 

 

ホルモン療法とは?

子宮体がんが発生するのは、エストロゲンに対抗するプロゲステロンの不足によるものと関係しています。
この不足を解消するために、プロゲステロンと同じ作用を持つ合成ホルモン剤を投与して子宮体がんを治療します。

 

誰にでも行われる治療法ではないため、次のようなホルモン療法の適応条件があります。

@40歳未満で患者さんが強く妊娠可能性の温存を希望
A子宮内膜全面掻爬にて子宮内膜異型増殖症まては子宮内膜がんG1の診断
B画像診断上の推定進行期TA期(子宮内膜の限局するもの)
CMPA療法禁忌の以下の状態ではない
 ・術後1週間以内
 ・血栓性疾患とその既往
 ・動脈硬化
 ・重篤な心疾患
 ・副腎皮質ホルモン剤などを服用中
 ・重篤な肝障害
※引用文献:「瀧澤憲著子宮がんと言われたら…」

 

A、Bは難しく書いていますが、要は子宮内膜に留まっていること、子宮筋層には浸潤していないことを言います。
つまり、子宮体がんが子宮内膜にある0期とTA期であれば、ホルモン療法で治療できる可能性があるのです。
子宮内膜直下の子宮筋腫内に、子宮体がんがあったらホルモン療法では治療できません。

 

CのMPAというのは、「酢酸メドロキシプロゲステロン」のことで、それを用いた高単位黄体ホルモン療法で治療します。

 

 

MPA療法とはどんな?

MPA療法は、40歳未満で子宮体がんが0期、IA期と診断された患者が、将来、赤ちゃんを望んでいる場合に行われます。
ホルモン療法を選択すれば、子宮を摘出せずに済むのです。

 

MPAを1日400mg内服し、半年以上続けますが、半年の間に3,4回、子宮内膜を掻き出す(子宮内膜全面掻爬術)を行います。
治療中に基底層から機能層にがん細胞は移動していき、子宮内膜がんは消失していくわけですね。

 

 

ホルモン療法の副作用は?

半年間続けていく療法ですが、副作用はどうなのでしょうか?
頭痛や抑うつ的、肥満、肝機能障害などが出現することがあるようです。

 

なかでも怖いのは、血栓症のリスクがあること。
血栓症は、下肢の静脈血栓や脳梗塞、心筋梗塞といった病気を起こす原因となります。

 

MPA療法を受ける上での禁忌の状態になっていないかを確認しておきましょう。

 

 

再発しやすい?

ホルモン療法は再発しやすいデメリットがあります。
ある某病院の症例によると、70%の人でがんは完全に消えたが、そのうち50%は数年すると月経異常になり再発します。
治療後に再発した場合、難治性が高いため子宮摘出が必要になったケースもあります。

 

妊娠を希望している場合、ホルモン療法で治癒したら、すぐに排卵生月経を誘導し妊娠力を高めていきますが、未婚の人は妊娠できるまでに低用量ピルを用いて必ず1ヶ月周期の生理を起こす必要があります。

 

 

ホルモン療法でも治療できなかったら?

MPA療法を試みるも、半年間の治療でもできなかったり、再発したりした場合、すぐに根治手術が必要になってきます。
子宮体がんの根治手術の内容は、子宮全摘に加え、2つの卵巣と卵管切除、骨盤リンパ節郭清となります。

 

ホルモン療法を受けて死亡した人はいませんが、子宮体がんが進行したというケースもあることから、危険な治療であるという認識を持つことが大切です。
ホルモン療法を受けるとなれば、専門医による検査と治療をきちんと続けなければなりません。

 

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